旅先で「ここに停めたいのに、駐車禁止の標識が出ている」と困った経験はありませんか。
障害を持っていると、車を降りてから移動するだけでも一苦労です。少しでも目的地の近くに車を停めたい、そう思う人は多いはずです。
そんなときに助けになるのが「駐車禁止除外指定車標章」と「パーキングパーミット制度」です。似ているようで、実はまったく別の制度です。この記事では、2つの制度の違いと、旅先で使うときの注意点をお伝えします。読み終える頃には、どちらをどう使えばいいか、はっきりわかるようになっています。
旅先の駐車で困るのはこんな場面
車での外出、駐車場所選びに気を使う人は多いのではないでしょうか。
実は私自身、こんな失敗をしたことがあります。書類を届けるだけのつもりで、住んでいる市内でちょっと車を停めたときのことです。市の中心部で駐車場は近くに有りませんでした。足が悪く、車にすぐ戻れなかった間に、駐車違反の切符を切られてしまったのです。あの時、制度を知っていればと悔やまれます。
遠出のときだけでなく、地元でもこうしたことは起こります。制度を知っているかどうかで、結果は大きく変わります。まずはどんな制度があるのか、順番に見ていきましょう。
駐車禁止除外指定車標章とは|道路上の駐車禁止を外せる制度
駐車禁止の標識が出ている道路に、それでも停めたい場面はよくありますよね。
駐車禁止除外指定車標章は、警察(公安委員会)が交付する標章です。これを車のダッシュボードの上などに外からはっきり見えるように掲示すると、駐車禁止の道路上でも駐車できるようになります。対象になるのは、身体障害者手帳や療育手帳、精神障害者保健福祉手帳などを持っていて、下肢や体幹の障害など、一定の区分・等級に当てはまる人です。歩行が困難だと認められることが条件になります。
使える場所は、あくまで道路上の駐車禁止区域です。駐停車禁止の場所や、交差点付近など法律で決まっている禁止場所は対象外なので、そこは押さえておきたいポイントです。
申請先は、手帳に記載された住所を管轄する警察署です。申請者本人が行けない場合は、3親等以内の親族が代理で申請できることもあります。
パーキングパーミット制度とは|施設の駐車区画を使いやすくする制度
車椅子マークの駐車スペースを見かけても、本当に自分が停めていいのか迷うこと、ありませんか。
パーキングパーミット制度は、都道府県ごとに導入されている制度です。商業施設や公共施設にある「車椅子使用者用駐車区画」などを、対象者が優先して使えるようにする仕組みです。令和8年6月現在で、45の府県が導入しています。北海道と東京都はまだ導入していないので、旅行先によっては制度自体がない点に注意しておきたいです。
対象者は障害者手帳を持つ人だけではありません。高齢者や妊産婦、けがをして歩行が困難な人なども対象に含まれることが多く、自治体によって範囲が違います。
利用証は居住地の自治体で発行してもらえば、他の導入県でも使えることがほとんどです。旅先でも安心して使える仕組みになっています。
ただ、実際に使ってみると気になる点もあります。入口近くの優先スペースに、対象ではなさそうな人が停めているのを見かけることも少なくありません。優先スペースという扱いなので、罰則までは設けられていないケースが多いのが実情です。
一方で、徹底した運用をしている施設もあります。旅行に行った先で障害者用駐車スペースに停めた時、上からガラガラガラとチェーンが下りて来てビックリしました。設置されているカメラに手帳を提示しないと出庫できないようになっていたんです。手帳を保持していない人は管理事務所へ出向かないと出庫できません。ここまで管理されていると、本当に必要な人が使いやすくなっているのだと感じました。
2つの制度の違いを比較
- 駐車禁止除外指定車:警察が交付/使える場所は道路上/対象は障害の区分・等級に該当する人
- パーキングパーミット:都道府県が交付/使える場所は施設の駐車区画/対象は障害者に加え高齢者や妊産婦も含む場合あり
この2つは、そもそも管轄も使える場所も別ものです。旅先では、両方を組み合わせて考えるとスムーズです。
旅行前に確認しておきたい申請方法
いざ旅行の予定が決まると、何を準備すればいいのか迷ってしまいますよね。
駐車禁止除外指定車標章は、住所地を管轄する警察署の交通課窓口で申請します。身体障害者手帳と、本人確認書類を持参するのが基本です。パーキングパーミットは、市町村の窓口や県内の保健福祉事務所で申請できます。自治体によっては郵送や電子申請にも対応しています。私も更新の際はオンラインで申請して郵送で受け取っています。
ここで、遠出をする前にぜひ確認しておきたいことがあります。駐車禁止除外指定車標章は、都道府県ごとに除外の対象となる基準が違います。住んでいる地域で交付された標章を掲示していても、訪れた先の都道府県では除外の対象にならないことがあるのです。
私自身、住んでいる市内でさえ制度を知らずに切符を切られた経験があります。まして知らない土地では、思わぬ落とし穴があってもおかしくありません。遠出をする際は、目的地がある都道府県の警察署ホームページなどで「他府県の除外標章の取り扱い」について、念のため確認しておくと安心です。ホームページで分かりにくい場合は、直接問い合わせておくのもおすすめです。
まとめ|旅先では2つの制度を組み合わせて使うのがおすすめ
駐車禁止除外指定車標章は道路上の駐車禁止を外す制度、パーキングパーミットは施設の駐車区画を使いやすくする制度です。管轄も使える場所も違うので、旅先ではどちらも準備しておくと心強いです。
出発前には、お住まいの警察署や自治体窓口で申請状況を確認しておきましょう。遠出をする場合は、訪れる都道府県の警察署にも一言確認しておくと、当日のトラブルを防げます。
次は、新幹線での障害者割引について詳しくお伝えします。移動手段の準備を、あわせて進めていきましょう
この記事が、少しでもみなさんのお役に立てたらうれしいです。
これからも「お得・楽ちん」に楽しめるバリアフリー旅の情報を発信していきますので、ぜひまた遊びに来てくださいね。
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